蕨に「馬鈴亭」という名店があった

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馬鈴亭 1985年〜2014年10月31日(金) 

<メニュー> 
串揚げ各種 鳥ハム、鰯の梅煮 変わり奴、刺身蒟蒻、 冬瓜煮、豚の角煮、ブロッコリーとトマトのサラダ
焼きおにぎり、牛蒡と牛肉煮 他 お通しとして野菜スティックを美味しい自家製マヨネーズとケチャップでいただく

2003年の馬鈴亭

2006年友人と 当時は子供二人の四人家族
2009年娘の結婚と孫の誕生で家族は6人 孫1歳半

2011年孫3歳

2012年ついに家族9人

2014年2月21日 お店は家族親族で満席になる

2014年9月14日営業中最後になった店内
写真の孫娘6歳の誕生祝いだった 今では貴重な思い出

2014年10月 閉じたままのシャッター

この看板に最後の明かりがつく

10月31日馬鈴亭開店!!


お店の串揚げメニュー もはや伝統工芸品

骨董市で手に入れたトランク 中はマスターの宝物で一杯


2014年10月31日の店内

2014年10月31日お店のドア

再会を約束して皆さんで記念写真
 

 お店の創業は1985年、阪神が日本一に輝いた年。ちなみにマスターは私同様<静かな>阪神ファンでありお店には阪神グッズがちらちらと飾られている。わが息子の生まれたのも1985年なのでよく覚えている。結婚して埼玉へ来たものの、どこで食べても味が合わずあきらめていたが、このお店に入ってその味と雰囲気にほっとしたものだ。 それから20年以上ことあるごとにお店を訪れ美味しい串揚げと美味しい奥様の料理に舌鼓をうち、マスター趣味のゲームトリックに翻弄されながら楽しいひとときを何度も過ごした。家族4人から娘と息子の結婚、そして出産。家族が増え今では9席の予約が必要となった。いつかはお店のカウンターを全て家族でという夢は義父と義妹の上京で今年2月に実現。その御主人も来年は傘寿を迎えられる。
 
 2014年10月16日にポストに手紙が入っていた。差出人は「馬鈴亭」。とっさにいやな予感、しかし打ち消しながらあわてて封を切る。文面は 来年の30周年までは頑張ろうと思っていた矢先、奥様の体調が思わしくないと云うことで閉店を決断されたとのこと。先月9月14日に孫と3人でお邪魔したときにはお元気そうに見えたが、無理をされていたのかもしれない。ただその後定休日でもないのにシャッターがおりているのに最近気がついた。手紙には10月31日は特別にお店を開けて「馬鈴亭」を終えるというお知らせもあった。14名の常連さんだけのために営業。ありがたいことにその中に加えていただいた。馬鈴亭は上京して以来家族共々歴史を刻んだ大切な大切なお店。何よりもご夫婦の人柄でいつも暖かい幸せな時間を過ごすことが出来た。

 その31日がやってきた。
 当日、7時半過ぎにお店に行くと既に満員盛況。店内は招待されたお客さんで満席。マスターのお話によれば何でも「バブル期以来」の盛況だそうな。(笑) お店は長女の方がお手伝いしているが忙しそうである。いつもの串揚げ10本コースを懐かしみながらいただき、お客さんと馬鈴亭の思いを語り合う。よく来ていたと思ったがお客さんで知っていたのは一組の方だけ。聞くと皆それぞれマスターや奥様とお話ししたくてお店が混んでいるときには来店を控えていたそうだ。そういえば忙しくてご夫婦とお話しできない時は何だか物足りないような思いをもったものだ。さて時間があっという間に3時間過ぎ。涙と笑いにつつまれたとても幸せな時間だった。後半はマスターにもカウンター前に座っていただきゆっくりとお話を伺う。 奥様は10月12日に脳梗塞で倒れ、現在も入院中でリハビリを始めているという。お店の壁に何も入っていない額がかけられてある。返上した営業許可証が入っていたという。
 
 いつまで話してもお話はつきないが、今度は奥様の快気祝いで集まろうと互いのメールを交換。お店の営業は終わったけれど「馬鈴亭の会」はこれから。
 本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。