セゾン美術館(西武美術館)の閉館

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 セゾン美術館が閉館しました。西武美術館の開館が1975年ですから、24年間の役割を終えたことになります。

 西武グループの経営上の理由が原因ですが、この間多くの美術館が開館し、実質的にはここ数年は低迷していたように思います。セゾンになってからは「アンセルム・キーファー」展が印象に残っていますが、スペース的にかなり無理な展示もみられ、京都で再見した時の方がいい印象がありました。自分にとっては10年前に閉館した西武美術館(当時本館12階)の時代が全てのように思えます。

 まだ岡山に住んでいた頃、上京した知人を頼って来て、初めて見たのが「ジャスパー・ジョーンズ」展。1978年の事。当時は「東京」という場所に強い憧憬があり、その中心が銀座の画廊と西武美術館でした。情報は美術手帳という雑誌から得るしかなく、自分の頭の中で「東京」というイメージは膨らむ一方でした。

 それから1年後に上京し、以後埼玉県の川口に住むことになりました。
 当時はアール・ヴィヴァンで洋書を購入し、展覧会を見ては感激し、帰りに画材を買い込んで帰るというパターン。9階か10階には「スタジオ2000」があり、実験映画等の上映や作家の講演会にも参加し、映像作家ジョナス・メカスを知り、パトリック・ボカノワスキーの映画「天使」に驚き、感動したものです。
 私にとっての現代美術は全て西武美術館とアールヴィヴァンが教科書でした。

 最も印象に残っているのはやはり「ジャスパー・ジョーンズ展」。この展覧会から全てが始まったように思います。

 以下は特に印象に残った展覧会。
「荒川修作」
「P.クレー」
「M.デュシャン」
「G.シーガル」
「20世紀の写真」
「H.ミッショー」
「J.デュビュッフェ」
「J.ボイス」
「ダ・ビンチ素描」
「フランス現代美術展」
「イヴ・クライン」
「オランダ絵画の100年」
「横尾忠則」
「モンドリアン」
「芸術と革命」
「クリスト」
「中西夏之」

一つの時代の終わり。

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